Mistletoe Music School Yamada Room カナダ放浪記

カナダ放浪記#3 〜旅立ち〜

2002年の春から秋にかけてボクはCANADAのトロントへ行ってきました。
それはスリルと興奮の連続の冒険をしているようでした。
ここでは、そんなカナダの旅を少しずつ書いていこうと思います。

旅立ち

皆さんは海外に行くのにどれだけの荷物をもっていくのでしょうか?ギター、弦を10セット、CDプレイヤー、ガイドブックに辞書、それに4日分の着替えと洗面用具にタオル2枚。これがボクの荷物です。リュックに十分収まります。「必要"かも"しれないものは全て不要なもの!」あとは現地で買えるからと決めて選んだ荷物がこれだけだったんです。当初は1年行く予定だったので少ない荷物とは思っていましたが、結果ボクはこの4日分の着替えで半年間を乗り越えましたよ(^^)

出国当日

名古屋を午後0時に発ち、デトロイトを経由してトロントに入国する。ボクの時間厳守は異常な程です。普段から待たせるよりは待った方がいいと思っています。なので朝の7時過ぎに家を出ることにしました。家から空港までは3時間あれば着いてしまいますが、この日もボクはいつも以上の時間を持って行動しました。 寝ている親父に挨拶に行くと相変わらず爆睡中・・・

やまだ
「うっうっ、これが男の別れか・・・(T_T)」

なんて思いながら出発しました。

空港行きのシャトルバス乗り場で母親とも別れ、友達にメールをしながら時間を過ごしました。そう、ボクは海外で使える携帯を念の為に持っていたのです。当時はauしか海外で使えなく、1分300円が電話を受ける側もかかってしまいます。今からは信じられません!! それでも、この携帯は時計として、空港での退屈しのぎ、また帰国時の連絡手段として、またカナダ人に見せびらかす為に・・・(笑)非常に役に立ちました。

予想通り空港には2時間以上前に到着。いよいよ出国です。大きな期待と大きな不安、そして孤独感に落ち着くことなんて出来ませんでしたが、喫茶店に入りコーヒーを飲みながら次々と飛び立つ飛行機を眺めていると不思議と楽しくてたまりません。 飛行機へ乗り込むとその外人さんの多さに驚きました。(純日本人!アジアから出たことはありません)時差を加えた18時間という長い長いフライトの始まりです。隣にはおとなしそうな女性。「はぁ~良かった」 もし、よく喋る外人さんだったら私は行きのフライトから疲れてしまっていたことでしょう。しかし何度飛行機に乗っても離陸の瞬間は楽しいですね。急加速する機体と体にかかるG、あのジェットエンジンの威力は本当に驚きです。あんな大きなものを飛ばせてしまうのですから。

飛び立つとすぐ機内食を取り、すぐ暗闇となりました。電車でもあまり寝られないボクは当然飛行機でも寝られませんでした。にも関わらず、機体は暗闇の中を長時間飛び続けていたのです。よく考えればすぐ夜になるのは気付きそうな事ですが・・・。 窓の外が明るくなり朝食を取るとすぐデトロイトへの着陸態勢に入りました。機内からデトロイトの街を見ると、一体どこに人が生活しているのだろうと思える程、工場だらけでガッカリ。空港に着陸するとそこはもうボクの知っている場所ではありませんでした。(当たり前か!)いえいえ、そういう事ではなく、空気から、建造物から、もう何もかもが違っていました。子連れで歩く親子も、ハンバーガーを食べる後ろ姿も、その椅子のサイズまで!周りを見渡してみても日本人なんて一人も居ません。ここに来て初めて異国の風を感じました。 その飛行機を降りる時です、出口で並んでいるとお尻が妙に軽い感覚だったので手を回してみると

「無い!」

財布が無いんです。ヤバイっと思い一気に自分の席に戻ると毛布の中に埋もれながら財布がボクの帰りを待っていてくれました。一部始終を見ていたアテンダントのおばちゃん(この人、天空の城ラピュタに出てくる空賊のおばちゃんにソックリ) から「What's up?」と声がかかりました。ボクがホッした表情で財布を見せると「You got it!」と言いながらおばちゃんも笑顔で「あなたには運がついているわ」と付け加え言葉をかけてくれました。ボクも笑顔でお礼を言い、飛行機を降りました。もしこの時財布を無くしていたらボクのカナダ滞在は実現しなかったことでしょう。

途中、同じ飛行機に乗っていたと思われる中国人と少し話をしましたが、ボクが英語をあまり話せないと分かると、 彼もまた去っていきました。最後の言葉は「Have a nice day!」カッコ良過ぎでしょ~!少し心寂しいボクにアメリカの入国審査という大きなストレスが待ち構えていました。馬鹿デカイ棒を持った黒人の人が巡回し、厳しい口調で旅行者の列をまとめていました。ただの乗り換えにこんなにも厳重な審査があるとは思いませんでした。審査官もボクが頑張って笑顔を作り「Hello!」と言っても笑顔一つしないで「どこへ行くんだ?」「何をしに行くんだ?」「ビザをみせろ!」ですよ!本当に参りましたが無事に審査が済み何よりでした。ちゃんと入国審査時の英会話を勉強しておいて正解でした。この厳しさも半年前にテロが起こったばかりですから「仕方ないのかな」と思いました。乗り換え待ちのロビーに着くと

やまだ
「うわぁ~外人ばっかだなぁ~」

日本語で言っても誰も分からないと思って声をあげるくせに自分が外人なんだという意識がまったく無いボクでありました。

日差しも日本より強く、空気もカラっとしてもの凄く喉が渇きジュースを買いに行った時です。

やまだ
「あっ、$がない」

そう、ここはアメリカ。カナダ・ドルは使えないし、英語だってうまく話せない。
そして何より縮こまってしまってジュースすら買えない。「我慢我慢!」と次のフライトを待つしかありませんでした。約1時間後、やっと飛行機に乗り込むと今度はアジア系の人の姿が見えなくなりました。ボクは不思議の国のアリスのように、もう遠い遠い知らない世界に迷いこんでいるんだと実感できます。あと戻りは出来ません。機体が飛び立つとどうしようもない喉の渇きに我慢も限界になり、頭がクラクラしてきました。もう駄目だとアテンダントの元へ行き、

やまだ
「Please give me a cup of water.」

恥ずかしがる必要もないのに恥ずかしがりながら伝えると、「water?」と答えてきた。ボクが頷くと水をコップに注ぎ始めたじゃないですか!「やった通じた!」この感動は今でも忘れません。1杯の水でぼんやりしていた頭は一気にスッキリし、アリスのような不安な心はどこかへ行きました。デトロイトからトロントはあっと言う間に着きました。トロントの天候はややどんより、まして16時です。(まだ日本の感覚)そして何より、またあの入国審査を受けると思うとげんなりしていました。ギターがちゃんとあるか心配でしたが何も問題が無く荷物を受け取り、入国審査へと向かう途中、背の高い空港の職員が案内をしてくれました。しかし、手渡した私のパスポートを持ったまま、立ち去っていくじゃないですか!!!「おいおい!」焦りながら追いかけ「My passport」と言うと笑顔で「Oh,I'm Sorry,」と返して貰う事が出来ました。

 海外初体験ではないけれど、「小さな事ひとつひとつが大きなストレスとなっているな」と感じました。ボクの順番が来ると審査官の元へ・・・すると 「Hello!」っと声がかかり、そこには人の良さそうな白人の兄ちゃんが笑顔で迎えてくれました。アメリカとはかなり違う対応に嬉しくなり「あるギタリストに会いたいんだ」と話していました。ギターケースの中身を見せても「Beautiful guitar!」と褒めてくれ、何の苦もなく審査を終えることが出来ました。この、長くストレスだらけの出入国もあと少し頑張ればゆっくりベッドで寝られる。そう思いながらホテルへと向かうバスを探し始めました。

カナダ放浪記#4 〜Welcome to Toronto〜

2002年の春から秋にかけてボクはCANADAのトロントへ行ってきました。 それはスリルと興奮の連続の冒険をしているようでした。 ここでは、そんなカナダの旅を少しずつ書いていこうと思います。 Welc ...

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