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カナダ放浪記#6 〜3days〜

2002年の春から秋にかけてボクはCANADAのトロントへ行ってきました。
それはスリルと興奮の連続の冒険をしているようでした。
ここでは、そんなカナダの旅を少しずつ書いていこうと思います。
目次

3days

楽器店に入るとすぐ店員が私に話しかけてきました。私の頭の中は真っ白。

やまだ
「なんで入れないの?日本人立ち入り禁止?」

何を言っているか分からずボケ~っとしていると、カウンターの奥から店員が出てきたではありませんか!「ヤバイのか!」と思いながら立っていると店員は私のカバンを指差し笑顔一つ見せずにトランプカードを渡し 私のカバンを持っていった。万引き対策だとやっと理解できたのですがボクはかなり焦りました。まぁ、それは良しとして楽器店内を拝見・・・しかしどうでしょう。過激なギターの多いこと・・どれも私の興味を引くような代物ではありませんでした。アンプもしかり、山積みにされたキャビネットとヘッドアンプ、日本でもありそうな普通の楽器店だなぁと思いました。そして楽器店の奥に行くと譜面を売っている場所に辿りつきました。ここだけは日本ではありえない譜面の山、国内専用と思える譜面集だらけで、その場所で1時間近く面白い譜面を探しておりました。

ジャズスタンダードの譜面ひとつでも沢山の種類があり、よく見ると随分マイナーな曲が沢山載っていました。特に興味を引かれたのはコンテンポラリーな曲(ウェイン・ショーターとか)の曲が普通に載っているものでした。ギター関連の教則本を見ると、どれもこれも目新しいものばかり、一つ一つ手に取って見るものの内容は日本の教則本と何ら変わりなく少し疲れていた時です。「Modal harmony」と書かれた本がボクの目に留まりました。きっと日本語でかかれていても理解するのは難しいのでは?と思える内容で、ボクはその本を購入して店を出ました。勿論帰りにはトランプとカバンを交換しましたよ。

Queenストリートを西に進んで行くと、日本食料品の専門店がありました。まだ1日目ですが久し振りに聞いた日本語に少し嬉しくなりました。がその料金にビックリ!ペットボトルのお茶が日本の2,3倍の値段が付けられていたんです。雑誌なんかも結構古いものばかり・・・。お菓子やレトルト食品なんかもありました。まぁ、これはこれでいつか欲しくなった時に買いに来よう。生茶のペットボトル2本と(結局買った)日本語新聞を買い店を後にしました。

そろそろ、Queenストリートを歩くのにも疲れ、どこかでゆっくりしようとQueen×Youngにあるイートンセンターという巨大なショッピングモールに行きました。

ここには沢山の店が入っていて、ボクはよく足を運びました。地下にあるジャンクフードの店が沢山集まっているフロアではよく時間を過ごしたものです。ボクは最初、SANDWICHすらまともにオーダー出来ない状態でした。とにかく何を言っているのか分からないので、店員が挟むものをずっと見ていないと「~は入れても良いか?」なんて聞かれても分からなかったのです。イートンセンターにはブックストアや洋服店、ディズニーストア、CDショップ(大したことないですが)、観光案内所なんかあり、暇な時はそこでブラブラしたものです。

その後、ボクはYOUNG St.のHMV本店へ行きました。さすが本店というだけあって在庫は豊富です、トラベラーズ・チェックも使えますし(^^)さてさて、お目当てのジャズコーナーへ・・・おっ、あるある。Ed Bickertの本国。さすがに日本とは違います。目新しいものばかりですが、お目当てのモノを探すにはとても苦労しました。というのも、あちらでは姓のアルファベット順で並んでいることをボクは知りませんでした。日本とは大違いですね。とりあえず、CDプレイヤーしか持ってきていなかったので、新作コーナーにあったCD(写真)を1枚購入しただけで、この日は帰ることに。時間は沢山ありますからね。 HMVのすぐ近くにはSUMというCDショップもあり、出国時に1枚も持っていなかったCDが、帰国時には30枚近くになっていました・・・。

最初の3日間はホテル暮らしという事もあり、同じような感じで特に遠出もしないでダウンタウンの中心をグルグルと観光していました。公園も沢山あるので、歩き疲れたら公園でのんびりしました。カナダの公園には思い思いに時間を過ごす人達でいっぱいです。楽器を演奏している人もいます。犬とフリスビーで遊んだり、寝そべってみたり、ボクはそんなカナダの公園が大好きでした。そして野良猫ならぬ、野生のリスがいたる所で見られました。野生のリスなんて日本ではまず見ることが出来ませんし・・・。そんな時です。

「ポチャ」

あれ?腕が冷たい・・・そう思って腕を見た瞬間。腕には白いモノがべったりと付いていました。とんだ災難です。よりによってリスに糞を落とされるなんて・・・。まぁ、それも良い経験。リスに糞で挨拶される人なんてまずいないでしょう(^^)リスにとっては「何じろじろ見てんだよ!」って感じかも?それでも見ていて飽きないので、ず~~っとリスを観察したものです。あとから、友達に聞いた話ではトロントのリスは黒色、モントリオールでは茶色だそうです。彼等は本当に頭が良い!ある時、ボクの近くに寄ってきたのでじっと眺めていると、穴を堀始め、くわえていた木の実を埋め始めました。リスが食料を保管することは知っていましたが、実際みるとかわいくて可愛くて、何百という餌の隠し場所を覚えてるなんて凄いですよね。きっと中には忘れるリスもいるでしょうけど・・・(調べてみたい)。ボクは猫も好きなんですけど、あんなリスのいるカナダの公園がとても羨ましく感じました。

また公園近くにはホットドック・カーが止まって販売していたりして洒落た風景に時間が経つのも心配事も忘れて、のんびり出来ました。

そんな感じで最初の3日間は驚くほど早くすぎました。翌日からはユースホステルへと移動しなければなりません。世界中の国から人が集まり、宿泊費は激安。ボクはホームステイをするつもりはありませんし、語学学校に行くつもりもありません。今は友達も居ないし、知り合いすら居ない。幸いホームシックにはなりませんでしたが3日間、あまり話していない状態で、家と仕事を出来るだけ早く探さなければ、たとえユースホステルでも3,4ヶ月で帰国しなければ金欠になってしまう状態でした。ボクは焦っていました。その上、ジャズクラブがどこにあるのかも知りませんし、どうやってEd Bickertを探せばいいのか検討もつかない状態。そして、この3日間で米を食べたくてたまらない。でも、お金のことを考えると日本食レストランはやめておいた方が無難とみて ジャンクフードを食べる毎日でした。

移動の日、小雨の降る寒い日だったのを良く覚えています。カナダに行っても雨男は健在です(笑)

ホテルからユースホステルまでは歩いて10分もあれば着く距離で、最初の3日間の内に場所は調べてあったので心配はありませんでした。晴天であれば、チェックインまでの間公園でのんびりするのですが、そうはいかない為、コーヒーショップで時間を潰しました。 これからのハードな生活は既に予感しており、お金と健康の管理だけはしっかりしようと覚悟を決めたのをよく覚えています。

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