ポイント
第2回コルトレーン・チェンジ(コルトレーン・マトリックスとも呼びます)今回はコルトレーンが、「長3度下降進行」をどのようにスタンダードに応用していったのか確認をしてみましょう。勿論、普通にこのようなコード進行があてはまるハズはありません。そこで、コルトレーンは循環進行やツーファイブワン進行の解釈を広げていきました。
注意ポイント
「自由な発想」という記事を以前書きましたが、会社(IIm7)から目的地(IM7)への帰宅ルートを大きく捉え、「最終的に目的である場所へ帰ることが出来れば、”どのようなルート”でもOK」としたのです。
循環部分を丸々コルトレーン・チェンジへ変換
ポイント
下記の譜面は「Body And Soul」のサビのコード進行です。
D keyの循環進行をコルトレーン・チェンジさせています。
Body And Soul (YouTube)
長3度上のキーへ解決させてからコルトレーン・チェンジ!
ポイント
下記の譜面は「The Night Has a thousand eyes」のBセクションのコード進行です。コルトレーンチェンジは長3度下降進行ですから、Cm7-F7からB♭M7ではなく、長3度上のDM7へ進行させてから、元のkeyへ落としています。
The Night Has a thousand eyes (YouTube)
コルトレーン・チェンジの着地地点をマイナー化
ポイント
下記の譜面は「Satellite(How High The Moon)」の冒頭のコード進行です。GM7(1小節目)とFM7(5小節目)から大胆にコルトレーン・チェンジを取り入れています。着目すべきは、着地地点。ここのコードをM7コードではなく、m7にすることで、次のkeyへとスムーズに連結させています。
Satellite (YouTube)
着地地点を排除(連結させるコードへ変換)
ポイント
下記の譜面は「Confirmation」の冒頭のコード進行。コルトレーンは自身のチェンジを導入して「26-2」という曲を録音しています。ここでは着地地点のFM7を排除し、B♭(IV)コードへのII-V進行へ変更させています。また7、8小節目では、頭のF keyへ戻れるようにII-V進行(Gm7-C7)の導入。そのGm7へスムーズに連結させるために本来であれば、DM7-F7となるコルトレーンチェンジをDM7-G7へ変更させています。
26-2 (YouTube)
属するkeyのみ
ポイント
下記の譜面は「But Not For Me」の冒頭のコード進行。E♭トーナリティーのみ!最終8小節目は次のコード(A♭M7)へ滑らかに連結させるためにII-V進行を配置しています。
But Not For Me (YouTube)
音源
コルトレーンの盤をご紹介します。